バス機器業界60年以上の実績
当社は戦後、高度成長する日本経済を見据え、1955(昭和30)年に私の祖父が創業いたしました。当初は王子ダイカスト工業株式会社という社名で自動車のエンブレムのメッキ加工などを手掛けていましたが、自動車の普及に従って加工コストが下降したこともあり、スタンションパイプなど、バス部品の生産に事業を移行。1962(昭和37)年、手巻き式だったワンマンバスの行先方向幕の電動化に成功し、翌1963(昭和38)年にはランプ付きメモリーチャイム(降車合図装置)を日本初で開発いたしました。そうして1964(昭和39)年に現社名に変更して以来、バスのデジタル行先表示器とメモリーチャイムを主力商品として事業を展開しています。
おかげさまで国内を走る新車路線バスに当社製品を多くご採用いただくなど、その品質・性能については関係業界より、高い信頼を頂戴しております。路線バスという毎日、過酷な条件下で使い続けていただくために欠かせない高い品質と技術力は、私たちの築き上げてきたかけがえのない財産となっています。
常に新しいことに挑戦し続ける
バスという交通機関が生活を支えるインフラとなっている地域もあります。地域公共交通であるバスがより便利になり、地方に住む人が増え、持続可能な地域づくりに貢献できればと考えています。
「乗って楽しい」観光バスやキャラクターバスのカスタムメイド製品も幅広く手掛けており、交通手段そのものの魅力づくりを通して地域の活性化や観光振興のお役に立てるよう、インバウンド対応機器やユニバーサルデザインも積極的に導入しています。
バス機器に関わり続けることで多彩なノウハウや様々な技術力を培い、事業活動をより高いレベルに引き上げるべく、日々研鑽を続けてきました。それらバス機器の開発技術を活かして、路面電車やゴミ収集車、自治体の災害対策看板など、バス業界を飛び越えた異業種への製品のご提供も展開させていく所存であります。
「提案力」で常に支持される存在に
今後は、創業以来培ったノウハウをベースとしつつ、そこに「提案力」をミックスすることで差別化を図ってまいります。従来のようにお客さまのご要望に応じて開発するだけではなく、自社から積極的に提案します。バス事業者さまをはじめ、交通モビリティの生産現場に求められているものは何か。あらゆる人にやさしく、環境にもやさしい、社会に役立つ製品はどんなものか。「提案力」は、潜在的なユーザーニーズを発掘し、その要望を実現する技術力によって生まれます。ゆえに交通モビリティの進化にともない、オージ製品も、そしてオージのモノづくりや人づくりの仕組みも進化していかなければなりません。将来性や可能性に挑む高度な技術開発を進めることで、お客さまにとって価値あるパートナーとして支持いただくことをめざしてまいります。街をもっと便利にもっと楽しく…。私たちは、世界に誇る日本の交通モビリティの未来に向け、新たな可能性を切り拓くお手伝いを続けてまいります。オージ製品を信頼していただき、オージ製品を使用している交通モビリティは使いやすいと思ってもらうことでオージファンを増やすこと。いつの時代もお客さまの気持ちに寄り添い、つながりを大切にしていきたいと思いますので、より一層のご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
株式会社オージ 代表取締役社長 榎本 正悟